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RPGの祖は、1980年に発売されたウルティマといわれている。
しかし、当時はマニア向けとされるパソコンソフトであったため、一般にはあまり浸透していなかった。
1983年、安価で子供でも手軽に楽しめる家庭用ゲーム機(ファミコン)が発売されると、そこに先手をうつメーカーがあらわれた。
「エニックス」(現在はスクウェア・エニックス)である。
白黒テレビがカラーテレビに進化したくらいの感動がそこにはあったという。
エニックスは1986年5月にファミコン初のRPGであるドラゴンクエストを512kという大容量で発売し、主人公が演じる「仮想世界」を身近なものとした。
それが起爆剤となり、RPGというジャンルが世間に広まりはじめる。
(ファミコン初のアクションRPGは、1986年2月に発売されたゼルダの伝説)
次いで翌年の1987年に「スクウェア」(現在はスクウェア・エニックス)がファイナルファンタジーを発売。
ドラゴンクエストを上回るグラフィック・アニメーションに誰もが驚きを隠せなかった。
ちなみにファイナルファンタジーのネーミングは、業績の悪化していたスクウェアが最後の望みを託して開発したソフトに由来しており、会社の存続を決定付けるものであった。
両社はキラーソフト(ゲーム機本体を買わせるくらい魅力あるソフト)を次々に発売。
あまりのソフト欲しさに徹夜組もあらわれ、会社や学校をサボってまで手に入れようとする輩があとを絶たなかった。
筆者の記憶に間違いなければ、その絶頂期はドラゴンクエストVの発売日であろう。
東京のビックカメラ池袋店では平日早朝にもかかわらず、最大1万人の行列でごったがえし、 恐喝や窃盗などの犯罪が多発、その様子はニュース特番で報じられた。
また、一部の小売店による人気のないソフトとの抱き合わせ販売問題も発覚。
今でいう人気機種の行列とは、次元そのものが違っていたのだ。
様々な社会現象を巻き起こしながら、過去15年以上にわたり1位/2位を争ってきたスクウェアとエニックス。
長き戦いに終止符がうたれたのは、2003年4月1日のことである。
相互理解のもとに合併したスクウェア・エニックスは、RPGというジャンルを掲げ、トップブランドとしての地位を確かなものにするのだった。
RPGの魅力とはなにか?
人は新しいもの、未知のもの、自分の知らないものに感動を覚える動物だ。
見知らぬ土地や景色に興味をもち、旅をするのは自然の摂理といえるだろう。
しかし限られた時間の中では、そうもいかない。
無理だとわかっていても求めてしまう、それが人間の欲求である。
世界を自由に冒険したい。いろいろな人と話したい。
物語のヒーロー・ヒロインになってみたい。
そんなときは少しだけ現実から逃げてみるのも悪くないだろう。
このRPGという仮想世界では、理想の自分を演じることができるのだから。
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